南河内万歳一座30周年

2012.06.15.Fri.01:08
記念公演「夕陽丘まぼろし営業所」観てきました。



南河内万歳一座というのは、僕が大学で芝居をやっていた頃からある、大阪の老舗劇団です。
当時は、京大の「そとばこまち」、大阪芸大の「新感線」「南河内万歳一座」で、関西学生劇団の御三家と言われていました。

30年経った今、三つの劇団全てが今でも活動しているのに改めて驚かされるのですが、その中で、30年前に一番近い形で残っているのが、この「南河内万歳一座」です。
「新感線」は、東京に行ってビッグになってしまいましたし、我らが「そとばこまち」は、30年の間に座長が5回も変わって、現在は、観るも哀れな舞台を披露している有様です。


さて、その南河内万歳一座です。去年「七人の部長」を観に行きましたが、あれは、劇団の座長を30年続けておられる内藤さんの作ではないし、プロデュース公演っぽいものでしたので、それを除けば、多分、27-8年振りの観劇です。


劇場に入ると、つぎはぎの緞帳、いや緞帳ではないですね、舞台幕、でしょうか、いきなり時代は昭和50年代へ。
開演直後には、座長がバックサスで白のタキシードで登場。もう「今は昭和何年ですか?」という状態です。

展開されるお芝居も、律儀な程に、30年前と一緒。
リアリズムなんのその、散文調の台詞をみんなが凄いテンポで歌い上げます。人の登場の仕方、それぞれの登場人物の役割設定、台詞の言い回し、群衆で作る絵面、所々にちりばめられた作家の本音、現在の劇団の状況をそこはかとなく劇中に振りまくそのさじ加減、現実と虚構を行き交う舞台装置、全てがほぼ完璧に、30年前のまま。

敢えて違いを見つけるならば、毒気は少し薄れてしまったかもしれません。それは、内面も外面も丸くなってきた内藤さんという事なのでしょう。


時代に決して流される事の無い二時間弱。不勉強にして、最近の彼らがどういうお芝居をしていたのかを知りません。一貫してこういうお芝居を貫いていたのか、あるいは、30周年ということで、昔の自分達へのオマージュ的な感覚で作った舞台なのか。


それはともかく、この一貫性に打ちのめされました。

僕らから上の世代の人間から観ると、70年代に赤テントとかがやっていた世界だな、という事になろうかと思うのですが、出演者の過半数がそれ以降に生まれた人達ですし、お客様も、そういう人が多いでしょう。
案外、若い人達からは、
「うわ、かっこいい、なんて新しい表現なんだ」
なんて思ってもらえた可能性は低くありません。最近はパンタロンとか流行ってたりしたらしいですし。


時代は繰り返すのかもしれません。いや、時代のある部分は、確実に繰り返します。らせん状を描きながら、良くも悪くも進んで行くのだとおもいます。


そんな色々を思いながら、30年タイムスリップさせて頂きました。これからも頑張って下さい。
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